刻み大工のひとりごと

富山県射水市の建築大工です。 元請大工として日々思うことをつづっていきます。

墨付け道具を考える その3

 

墨壺について 今現在はこれ

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どこにでもある自動巻き墨壺 糸を変更しました。

龍の墨壺の時は、カセン糸細いやつを使っていましたが、

よく切れました ほんと

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なので釣り糸(PEライン)に交換してあります。

これがすごい、伸びない、切れない

専用のハサミがないと切れません、カッターでもなかなか切れません。

この発想は、(現代大工の悪足掻き日記)h168さんのブログを

みてパクりました。あの人の発想力、アイデアすごいです。

ただまったく伸びないので、墨打ちには少しコツが

とにかく綺麗、早い、正確を追求した結果

これらの道具になっています。

続く

 

墨つけ道具を考える その2

 

今は使っていない墨壷、墨さし

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現代大工としては、使いづらすぎます。 

まず墨サシですが、細い線を描き続ける耐久性がありません。

先端の減りが早い

線の太さにばらつきがでたりで、微調整必要

加工寸法精度に影響があるので、

速さと正確・効率を求められる現代では、非常に使いづらいのです。

それと手が墨だらけで汚れます(笑)。

墨壷に関しては、持ちにくい・巻取りが面倒など

なのでこちら

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竹製に比べて確かに細く長く引けました。しかし、

毎回使用後水洗い、不用意に落したりすると

銅製の先が曲がります、砥石で修正

たまに先端部材ごと抜けます。長く使うとよく抜けた。

 

なので現在はこれ

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ボールペンです。ゲルインク0.4~0.7ぐらい使い分けます。

マッジクペン 自動巻取り墨壷 

伝統を重んじる大工さんに怒られそうですが、

現時点でこれが最高に使いやすい。手も汚れません。

現代大工ですから、使いやすい物をどんどん使用します。

 

実際に比べてみると

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下の線がカーペンター隅サシ

上の線がゲルインク0.4 

ゲルインクの方が細く安定しています。

これが加工精度にも影響しますから

墨サシを使うと写真のようにさし金が汚れるので

いつもふき取らなければなりません。

やっぱりゲルインクボールペン使うでしょ

後は墨壷 これも現代大工風に改良しました。

続く

 

 

 

 

 

 

 

 

墨つけ道具を考えるその1

墨つけの基本道具です。 墨つぼ、墨サシ、さしがね

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この墨壺は独立した時に買いました。けっこう高かった!

普通は鶴亀デザインがほとんどですが、龍のデザインがかっこよかったので、、すみ差しは既製品です。

鶴亀はおめでたい、縁起が良いということで墨壺にもってこいですが、龍は?

デザインだけで選んでしまった(笑)

使ってみて思った。緊張感ありです。 気を張って扱わないと、龍に呑み込まれる気がして(気持ちが)。しかし今現在は写真の墨サシ、墨壺は使っていません。

飾ってあります。

 

 

 

刻み場(作業場)

私の作業場です。すべてはここから

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片流れ合掌屋根です。

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これから刻む木材です。1坪ぐらいの物置 この季節雪が積もったりしてなかなか建てれません。 なので加工も進みません(笑)

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なのでこうなります(火遊び)

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そろそろ冬眠から目覚めないと まずは墨付けから少しづつやっていこう。

 

スタート

  1人大工棟梁として手刻みにこだわった現代大工の思いや、 大工仕事を中心に書いていきます。

元請け大工の意地とプライドをもって頑張ってます。

個人経営大工なので基本1人で仕事します。ハウスメーカーや、大手工務店にかないませんので、大きな会社に言いにくい仕事(小さい仕事、特殊な仕事)リフォームが中心です。たまに新築もありますが!

個人経営大工がやっていくには非常に厳しい時代です、生き残れるよう日々精進と感謝の気持ちでがんばろう。